乳幼児突然死症候群(SIDS)
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乳幼児突然死症候群(SIDS: sudden infant death syndrome)とは
わが国の乳児死亡原因の第3位であり,それまでの健康状態および既往歴からその死が予測できず,しかも死亡状況および
剖検によってもその原因が不詳である。睡眠中に生じ,好発月齢は1〜4ヵ月だが,乳児期後半にも発生する。
乳幼児突然死の危険因子
うつ伏せ寝 (最も高い危険因子)
→ 原因仮説として,気道閉塞,うつ熱(体に熱がたまる),再呼吸があげられる
養育者の喫煙(妊娠中,出産後,受動喫煙も含む)
人工乳哺育(母乳保育がリスクを減らす)
再呼吸と乳児突然死との関係
「再呼吸」 とは自ら吐きだした,二酸化炭素(CO2)の多く含む空気の一部を再び吸い込むことである。
→ 体にCO2が蓄積し,呼吸・循環機能に悪影響を及ぼす
ある種の寝具では,顔が真下になると,鼻・口の周りにCO2が蓄積する可能性が考えられる。
【 寝具のCO2の蓄積程度(再呼吸の起こりやすい寝具か否か)を調べる方法 】
→ 人工呼吸器で模擬呼吸をつくり,鼻口周りのCO2ガスの溜まりを医療用ガスモニタで測定する。
図: 再呼吸と寝具の関係について
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